怖い!ピルの副作用による血栓症を予防するには?

ピルにはどのようなイメージを持っていますか?

避妊のための薬、生理をコントロールすることへの抵抗、副作用など日本人のピルのイメージはあまりよくありませんでした。実際、50%もの女性が使用している欧米諸国に比べ、日本人女性のピル使用率は3%程度です。妊娠・出産が女性だけの特権ですが一方、性交渉においてリスクを負うのは女性です。

女性の権利を認める欧米では女性の積極的な避妊という観点からピルの使用が一般的になっているのです。そういった点からすると女性に選挙権がなかった時代が長く、男尊女卑が根強く横っている日本にはピルを使用するという概念が定着しなかったのかもしれません。

しかし、ピルは現代の女性が社会進出し、高齢出産が増えつつある社会において、必要な薬だと言われています。卵子は年齢とともに減っていきます。生まれたばかりの時が一番多く、卵子は加齢とともに月経によって失われていきます。

昔と比べ栄養不足になることがない現代では体が成熟し、生理も早くから始まるようになりました。仕事もしたい、でもいつかは子供を産みたいと思っていてもその時卵子は十分に残っていて、ちゃんと成熟するという保証はありません。ピルの服用は排卵を抑えるので単に避妊のためだけではないのです。

また、月経が重い人にもピルは有効です。
月経の出血やホルモンバランスが原因でうつ病に方もいるのですが、ピルの服用で出血量が減少し、月経痛・月経前症候群が緩和するのです。子宮外妊娠の発症頻度が低下したり、子宮内膜症や子宮体がん、卵巣がんの発生頻度が低くなったり、ホルモンバランスが原因で起こるニキビや肌荒れにも効果があることもわかっています。

ピルの副作用による血栓症の症状は?

しかし、ピルも薬であり、副作用が気になるところです。ピルを服用すると血栓ができやすくなります。そのため、血栓が心臓や脳へ流れ、血管を詰まらせると心筋梗塞や脳閉塞を引き起こし、最悪の場合死に至るのです。

実際日本でもピルを服用した後に血栓症により死亡したという報告例があります。

ピルによる血栓症の症状も、動脈硬化により血栓症ができた時の症状とほとんど変わりません。動脈硬化も全身の血管で起こる可能性があるからです。

血栓が手足でできると血流が悪くなるので、突然足がむくんだり、圧迫痛を感じたり、力が入らない、麻痺などの症状がでることがあります。

肺に血栓ができると胸の押しつぶされるような痛みや息切れがでますし、脳内であれば激しい頭痛やめまい、半身の脱力や麻痺、失神、けいれん、意識障害などが出ることがあります。

その他、舌がもつれて、しゃべりにくくなったり目が霞む、視野が狭くなるなどの症状が出ることがあります。

もし、これらの状況になった場合にはすぐに医療機関を受診するようにしましょう。また、喫煙者や肥満体質の場合はもともと動脈硬化のリスクがありますので、ピル自体の服用も医師によく相談した方がよいでしょう。

ピルによる血栓症を予防するには?

血栓症は血液の粘度が高いと起こりやすくなります。水分補給に気を配りましょう。

老化によりトイレが近くなると水分を控えてしまいがちですが、血漿濃度が高くなり、血栓リスクが高まります。ただ、コーヒーや紅茶などは利尿作用もありますので、水分補給という観点からは向いていませんので注意が必要です。

また、血栓症は喫煙者の方が発症リスクが高いことがわかっています。ピルを処方してもらう際には必ず医師からも確認されると思いますが、ピルを服用したいのであれば禁煙した方がよいでしょう。