ワインのポリフェノールで動脈硬化を予防できるって本当?嘘?

ワインが動脈効果の予防になると言われている根拠

フレンチパラドックスと呼ばれる現象があります。
これはワインの摂取量が多いフランス人が他国と比べても喫煙率が高く脂肪摂取量も多いのに、心筋梗塞などの心臓病による死亡率が比較的低いということが証明されたことで、フランスの科学者が造った言葉です。

後になってWHOによりフランスでは心臓病の発生率は他国と比べ同等であるにもかかわらず小さく見積もられていると結論付けられていますが、このフレンチパラドックスが発表された時は赤ワインの消費量が飛躍的に増加したそうです。

赤ワインには抗酸化作用の強いポリフェノールが豊富に含まれています。

LDLコレステロールは悪玉コレステロールとも呼ばれますがこれが血管内壁に付着し、血管内壁に入り込むと活性酸素に出会ってと酸化LDLコレステロールとなります。酸化LDLコレステロールはマクロファージに貪食されますがLDLコレステロールを丸め込んだマクロファージの残骸により血管内壁にしこりのようなこぶ(プラーク)ができ、これが動脈硬化の原因となります。

ポリフェノールはその強い抗酸化作用でLDLが酸化LDLになるのを防ぎます
そのため動脈硬化の予防につながるのです。

ワインの飲みすぎは体に悪い?

しかし、いくらワインのポリフェノールが体に良いと言われてもワインのアルコール度数は赤ワインが11~15度、白ワインが7~14度と、日本酒よりも低いもののビールと比べてしまうと高い部類に入ります。

アルコールは肝臓で分解されますが、その過程でできるのはアセトアルデヒドという有害物質です。肝臓はさらにアセトアルデヒドを分解しなければならず、アルコールを多量に摂取すると肝臓はひっきりなしに解毒のために働かなくてはなりません。

そのため、その他の物質の分解がおろそかになります。その一つが脂肪です。このようにアセトアルデヒドが肝臓の脂肪の分解を抑制し、脂肪酸の合成を高めると肝細胞内に中性脂肪が溜まります

つまり、いくら体に良いからと言ってワインを飲み過ぎてしまうと、他のお酒と同様、身体に害を及ぼしてしまいます。脂肪肝になり、肝硬変や肝がんなどを引き起こしてしまうかもしれません。

ワイン以外で動脈硬化を予防するなら

古来から酒は百薬の長と呼ばれ、適度な飲酒は健康を増進することが古くから言われてきました。

ワインはポリフェノールという抗酸化作用でプラスαの健康効果がありますが、他のアルコールについても全く飲酒しない人より1日日本酒だと1号程度飲んでいる人の方が寿命が長いという報告があります。

この日本酒1合はワインだと1,2杯、焼酎だとだいたいコップ1杯にあたります。
アルコールには気分転換やストレスの解放、血行の促進による動脈硬化の予防など様々な効能があり、それらが複合的に作用して飲まない人に比べ寿命が長いという結果をもたらしていると考えられます。

ワインが苦手な場合は自分の好きなお酒を適量ゆったりとした気分でくつろいで飲めば、健康増進につながるのです。

また、ポリフェノールはワイン以外にもコーヒーや緑茶、ココアにも豊富に含まれていますので摂取するようにしてみるのもよいでしょう。