顔と名前が覚えられない(泣)失顔症の対策

顔と名前が覚えられない失顔症(相貌失認)の症状とは?

失顔症とは、脳の障害による失認の一種です。健常な人は、口や鼻、目などのパーツの特徴を判別して総合的に捉え、それが誰であるか瞬時に判断することができます。しかし、失顔症の人は、鼻、口などそれぞれのパーツは見えているのに表情や誰の顔であるのか分からず、個人の識別ができません

失顔症の人はその症状により、日常生活上様々な困難を伴います。例えば、ついさっき会ったばかりなのに違う場所で会うとその人であることを認識できないため、人間関係でトラブルになってしまうことも多く、映画やドラマを観ても、登場人物が認識できないため、話の筋が掴めないなど様々な不便も生じます。特に、仕事や人間関係で周囲に理解を得られず誤解を受けてしまう点が1番つらいところでしょう。中には、人間関係に悩み、そのまま引きこもりがちになってしまうケースも少なくありません。できれば早い段階で病気に気が付き、適切に対処することが大切です。

そこで今回は失顔症についてその原因や対策方法について以下に紹介しますので、是非参考にしていただければ幸いです。

失顔症(相貌失認)の原因は?

失顔症(相貌失認)は、高次脳機能を司る(側頭葉・後頭葉)顔領域という部位の先天的あるいは後天的な脳障害によって引き起こされる失認の一種です。先天的に発症する確率は全体の2%ほどで、ほとんどのケースは後天的な脳障害によって引き起こされます。

後天的失顔症の場合、脳腫瘍や頭部損傷、血管障害などの顔領域を認知する分野が損傷を受けることが大きな要因となります。ただ、どの部位をどれくらいのレベルで損傷すると発症するのかという具体的な原因要素については未だに解明されていないのが現状です。

失顔症の症状は人それぞれで、かなりの個人差があります。例えば、男女の区別や家族や親しい人の顔すら認識できないケースもあれば、先天性で軽度な場合では、親しい人や家族であれば識別できるケースもあります。このため、失顔症でも先天性で症状が軽い場合、自覚のないまま社会に出て、営業や接客業などで顧客の顔を認識できず、初めてこの病に気が付くケースも少なくありません。

失顔症(相貌失認)の対策まとめ

失顔症の原因が明らかにされていないこともあり、今のところ失顔症の根本的な治療法はありませんが、訓練により症状を改善することは可能なので、できるだけ早期に専門の医療機関に行き、医師に相談されることをおすすめします。

特に先天性失顔症の場合、その治療法が確立されていないので、対策として相手を認識する特別なトレーニングが必要です。トレーニング内容は、相手の声や髪形、服装など目安になるようなパーツに意識を向け、顔領域以外の情報からその人を識別できるよう上手く工夫をすることが基本となります。

一方、後天的失顔症の場合、元々の疾患部位を手術などで取り去り、顔領域を認識する部位が回復すれば失顔症が改善されるケースもあります。ただ、いずれにせよ元々の疾患の治療に加え、上記のようなトレーニングも併せて行うことが最も効果的でおすすめです。

失顔症を患う有名人では、人気俳優のブラッド・ピットが病名や病状をカミングアウトしたことで話題になりましたが、失顔症の症状に思い当たる方は、できるだけ早い段階で専門医の診断を受け、病名や症状を周囲に知らせておくことで周囲の誤解を解き、理解して貰うことが大切です。